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体外受精にかかる期間と費用の目安
院長 小田原圭2025年12月17日

 

はじめに

体外受精(IVF)は、不妊治療において多くのカップルが選択する高度生殖医療です。

しかし、いざ治療を考えるとなると「期間はどれくらい?」「いくらかかるの?」といった疑問や不安の声も少なくありません。

 

今回は、体外受精にかかる期間や費用の目安、治療の進め方や保険適用の範囲について、わかりやすくご紹介します。

 

【目次】

・体外受精の基本的なスケジュール

・1周期(1回)の治療期間の目安

・採卵・移植の回数と治療期間の違い

・費用の目安(保険診療・自費診療)

・よくある追加費用と注意点

・当院の治療方針とサポート体制

・まとめ

 

体外受精の基本的なスケジュール

体外受精は、月経開始から排卵誘発、採卵、受精、胚培養、移植まで、複数の工程を経て進められます。

一般的な1周期の流れは以下の通りです。

治療ステップ 内容
月経開始 治療周期のスタート。ホルモン検査・エコーなどを実施
排卵誘発(約10〜14日間) 卵胞を複数育てるために注射や内服薬を使用
採卵日 成熟卵子を採取(全身麻酔や局所麻酔)
受精・胚培養(3〜5日間) 採卵した卵子に精子を加え、受精させて培養
胚移植(採卵から数日後〜1周期後) 胚を子宮に戻す(新鮮胚 or 凍結胚)
判定日(移植から約10日後) 着床の有無を確認

 

1周期(1回)の治療期間の目安

1回の採卵から移植・妊娠判定まで、約1〜2ヶ月程度かかるのが一般的です。

ただし、体調や子宮内膜の状態により移植を次周期以降に見送ることもあります。

 

・新鮮胚移植:採卵後、同じ周期内に移植

・凍結胚移植:採卵とは別の周期に内膜調整後、移植

 

ご自身の状態や医師の判断により、スケジュールは前後します。

 

採卵・移植の回数と治療期間の違い

・1回の採卵で複数の胚が得られる場合:1回の採卵で数回の移植が可能

・低刺激で1-2個のみ採卵し新鮮胚移植をする場合:周期ごとに排卵誘発〜採卵が必要な場合もある

 

採卵や移植の回数、妊娠までにかかる期間は個人差があります。

当院では、できるだけ身体への負担を軽減しながら治療を継続できるよう計画します。

 


 

費用の目安(保険診療・自費診療)

2022年より、一定の条件を満たす体外受精には保険が適用されるようになりました。

ただし、年齢や治療回数に制限があるため、自費診療となるケースもあります。

費用項目 保険適用時(3割負担) 自費診療の場合(目安)
採卵 約5〜7万円 約25〜40万円
胚移植 約3〜5万円 約15〜30万円
凍結保存(1年) 自費(2〜5万円程度) 同左

※その他、薬剤・麻酔・検査費用・通院回数などにより追加の費用がかかります。

※保険診療は全国どこで受けても一律の料金です。

 

よくある追加費用と注意点

体外受精では、以下のような追加費用が発生する場合があります。

 

・ホルモン補充・内膜調整のための薬剤費用

・凍結胚の管理料・更新料

・採卵時の麻酔(希望制のケースあり)

・先進医療(タイムラプス、SEET法、IMSI等)

 

保険と自費(先進医療)の組み合わせになることもあるため、事前に詳しく説明を受けることが重要です。

 

当院の治療方針とサポート体制

ファティリティクリニック東京では、高度な医療と、心に寄り添うサポート体制の両立を目指しています。以下の3つの方針に基づき、安心して治療に取り組んでいただける環境を整えています。

 

① 医療の安全管理

ISO9001の認証を取得し、医療安全管理室を設置。卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多胎妊娠のリスク回避、災害時でも培養機器が安定稼働するようなシステムを導入しています。

 

② 高い医療水準の維持

JISART(日本生殖補助医療標準化機関)の監査合格施設として、精密な胚培養技術と専門スタッフによる治療体制を確立。単一胚移植による高い妊娠率の維持を目標に掲げています。

 

③ 心に寄り添う医療の実践

医師・看護師・胚培養士・心理カウンセラーが連携し、検査や治療の内容を一つひとつ丁寧にご説明します。不妊治療が「つらいもの」ではなく、「希望に向かう選択」として感じられるようサポートします。

 

▶︎ 当院の特徴について詳しくはこちら

 

まとめ

今回は、体外受精にかかる期間と費用の目安についてご紹介しました。

治療の進め方や費用は、ご年齢や身体の状態によって異なります。

 

当院では、一人ひとりに合った治療スケジュール・費用設計を行いながら、安心して治療を受けられる体制を整えています。

ご不安な点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

 


 

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