スタッフブログ
初めまして、院長の小田原です。
此度当院もblogを始めることになりました。私と、培養士、看護師ほかクリニックのスタッフが担当します。
治療について、最新の研究報告について、また私の趣味についても少々、お伝えしていきたいと思います。
初回はPiezo-ICSIについてお話します。
従来のICSIは先の尖った針で卵細胞膜を破って精子を注入する方法ですが、Piezoは圧電素子の急速変形に伴う慣性力を利用した駆動方法です。
簡単に言えば尖っていない、先の丸い筒を卵子に押し当ててすっと注入する感じで、卵子にとってストレスの少ない方法と言えます。
元々は15年位前にプリマハムの研究所が開発し、我々も当時使っておりましたが、最近、より精度の高い機器が発売され、当院でも良好な成績を得ています。
とくに卵子の変性率が7.1%から4.1%に低下し、良好胚盤胞への到達率も64.4%から66.3%に上昇しました。
この方法は年齢の高い方の治療に適していると思われるので、当院では今後ICSIは全例Piezoで行う予定です。