



不妊治療を進める中で、「自分と同じ治療法で他の人は妊娠したのに、なぜ私はうまくいかないのだろう」「これまでの治療方針のままでいいのだろうか」といった不安や疑問を抱いたことはありませんか?
不妊の原因や身体の状態、排卵障害の程度、精子の状態、そして生活環境や価値観は、患者さま一人ひとりまったく異なります。そのため、万人に共通する「万能な不妊治療マニュアル」というものは存在しません。
ファティリティクリニック東京では、画一的な治療を当てはめるのではなく、患者さまそれぞれのデータと経過を常に精密に分析し、必要に応じて最適なプランへ柔軟に見直す『個別再考』を大切にしています。今回は、当院が実践するオーダーメイドな医療アプローチについて詳しく解説します
・ファティリティクリニック東京が実践する『個別再考』3つの軸
『個別再考』とは、初診時の診断結果だけで治療方針を固定化するのではなく、治療の経過や卵胞の育ち具合、受精・胚発育の結果、ホルモン値の変動などを毎回・毎周期ごとに精密に評価し、最適な治療法を常に「再考・再構築」していく医療アプローチのことです。
例えば体外受精において、同じ年齢の患者さまであっても、卵巣予備能(AMH)や卵巣の反応性、前回の排卵誘発法に対する結果は異なります。前回の結果を踏まえて「次は刺激法を変えてみる」「薬の種類や投与タイミングを調整する」「培養環境や移植方法を見直す」といった細やかなチューニングを行うことこそが、妊娠への近道となります。
不妊治療は、いわば「オーダーメイドのパズル」のようなものです。あらかじめ決められたマニュアル通りの手順(プロトコル)だけに頼ってしまうと、以下のようなリスクが生じます。
・卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や副作用のリスク
刺激が強すぎると、卵巣が腫れてお腹に水が溜まるなどのトラブル(OHSS)を引き起こす可能性があります。
・卵子や精子の質のポテンシャルを引き出しきれない
一人ひとりの体質に合わない排卵誘発法や薬剤を使用すると、獲得できる卵子の数や質に影響が出ることがあります。
・不必要な遠回りと時間的・経済的負担
結果が出ない原因を突き止めずに同じ治療を繰り返してしまうと、大切な時間や費用を無駄にしてしまうことにつながります。
そのため、患者さま個人の体質やこれまでの治療歴に合わせた「個別最適化」と「こまめな再評価」が不可欠なのです。
当院では、以下の3つの観点から一人ひとりの治療方針を常に再考し、最適な高度生殖医療をご提供しています。
| 『個別再考』の軸 | 具体的なアプローチと患者さまのメリット |
|---|---|
| ① 採血・データに基づく「医学的再考」 | 毎回のホルモン値(FSH・LH・E2・P4など)や超音波画像を精密に分析。その日の体質や卵巣の反応に合わせて、お薬の量や注射の種類をミリ単位で調整します。 |
| ② ラボ(培養室)データに基づく「技術的再考」 | 受精率や胚発育(タイムラプス画像など)のデータを胚培養士と医師が詳細に検証。受精障害や着床障害のリスクに合わせて、顕微授精(ICSI)の手法やプレコンセプションケアをご提案します。 |
| ③ ライフスタイル・お気持ちに寄せる「患者起点での再考」 | お仕事の繁忙期やご予算、メンタル面の負担、年齢的な猶予などを総合的に配慮。「今、ご夫婦にとって最も納得できる選択肢は何か」を一緒に考えます。 |
「いつ次のステップへ進むべきか」「いつ治療法を変えるべきか」の判断は、患者さまが最も悩まれるポイントです。当院では以下のようなタイミングで丁寧な個別再考とカウンセリングを行います。
1.タイミング法・人工授精(AIH)で結果が出ないとき
一般不妊治療を一定期間行っても妊娠に至らない場合、卵管因子や受精障害、ピックアップ障害などの可能性を考慮し、体外受精(ART)へのステップアップを慎重に検討・提案します。
2.良好な胚(受精卵)を移植しても着床しないとき(反復着床不全)
胚の質だけでなく、子宮内膜の環境(着床の窓、子宮内フローラなど)や母体側の要因を再検証し、追加検査や移植プロトコルの変更を行います。
3.採卵で思うような結果が得られなかったとき
前回の排卵誘発法に対する卵巣の反応を徹底分析し、ショート法、ロング法、アンタゴニスト法、低刺激法など、次の採卵に向けた最適なアプローチを再構築します。
『個別再考』を成功させるために最も重要なのは、医師からの一方的な提案ではなく、患者さまとの「対話」です。
当院では、医師だけでなく、看護師、胚培養士、心理カウンセラーがチームとなって患者さまをサポートしています。
「なぜこの治療法に変更するのか」「この選択によってどんなメリット・デメリットがあるのか」を一つひとつ丁寧にご説明し、疑問やご不安を解消した上で、患者さまご自身が納得して次のステップへ進める環境を整えています。また、当日の受診手続きをスムーズにするLINE事前問診(PDF)や、採血待ち時間のカフェ外出・院内ワークスペースの活用など、通院にかかる負担を和らげる配慮も行っています。
ファティリティクリニック東京では、高度な医療と、心に寄り添うサポート体制の両立を目指しています。以下の3つの方針に基づき、安心して治療に取り組んでいただける環境を整えています。
① 医療の安全管理
ISO9001の認証を取得し、医療安全管理室を設置。卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多胎妊娠のリスク回避、災害時でも培養機器が安定稼働するようなシステムを導入しています。
② 高い医療水準の維持
JISART(日本生殖補助医療標準化機関)の監査合格施設として、精密な胚培養技術と専門スタッフによる治療体制を確立。単一胚移植による高い妊娠率の維持を目標に掲げています。
③ 心に寄り添う医療の実践
医師・看護師・胚培養士・心理カウンセラーが連携し、検査や治療の内容を一つひとつ丁寧にご説明します。不妊治療が「つらいもの」ではなく、「希望に向かう選択」として感じられるようサポートします。
今回は、ファティリティクリニック東京が実践する『個別再考』の取り組みについて解説しました。
不妊治療は決して「型にはまった作業」ではありません。一人ひとりの体質や治療経過、そして心に寄り添いながら、常に最善の道筋を「再考」し続けることこそが、妊娠というゴールへ結びつく鍵となります。
「今の治療方針に不安がある」「自分に合った治療法をしっかり相談したい」という方は、ぜひ一度当院にご相談ください。