Fertility Clinic Tokyo
当院の不妊治療

当院の不妊治療

卵巣過剰刺激症候群について

どのような場合におきやすいか

卵巣刺激時にエストロゲンが高い場合におこりやすくなります。当院ではエストロゲンが6000を超えた場合には治療を中止します。体外受精では治療時に排卵させるためのHCG注射をしなければOHSSはおきません。エストロゲンが高い場合にはHCGをうたずに治療を中止し、月経を起こさせて、1ヶ月休んだ後に再度誘発方法を変えて試みます。エストロゲンが6000以下であってもOHSSの可能性がある場合、他の方法として、採卵は行って、得られた受精卵(胚)を移植せずに凍結し、次の周期に移植することもできます。

どのような人におこりやすいか

OHSSは年齢が若い方、多嚢胞性卵巣の女性におこりやすい症状です。卵巣刺激法として、GnRHa(スプレキュアー、ナサニール)を用いる場合におきやすくなります。症状は排卵後(採卵後)数日してはじまり、生理がくれば消失します。妊娠した場合には妊娠6〜7週くらいまで続きます。多胎妊娠の場合に症状が強く出ることがあります。

移植から妊娠判定日までの注意点

症状が出るのは胚移植のころからです。この時期に腹部膨満、腹痛などの症状があれば必ず受診して下さい。超音波や血液検査を行い、診断を行います。超音波で腹水が多い、卵巣が8センチ以上に腫大する、あるいは血液検査で血液の濃縮や蛋白質の低下がある場合には他院を紹介し、入院の上、点滴治療を行うことがあります。
入院の必要がない場合には、十分な水分補給、脱水に対する注意、あまり激しい運動を行わないなどの注意が必要です。医師から生活についての指導があります。妊娠が成立しなかった場合には妊娠判定の少し前くらいから症状がなくなってきます。妊娠した場合には判定後しばらく症状が続くことがありますが、胎盤からのホルモンに移行する6-7週くらいから改善します。

当院におけるOHSS予防策

年齢が若い場合、多嚢胞性卵巣の場合には刺激法としてclomid/FSH/GnRHアンタゴニスト法を用います。前述のようにOHSSのリスクがある場合には胚を移植せず凍結します。胚移植を行った場合、黄体補充としてHCGを用いると症状が悪化しますので、当院ではHCGは用いません。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

体外受精では卵子の数をふやすために卵巣刺激治療を行いますが、これによって起こりうる副作用が卵巣過剰刺激症候群(OHSS)です。これは、排卵後に卵巣が腫大するとともに、おなかに水がたまったり、重症の場合には血栓症を引き起こしたりする疾患です。

子宮内環境検査

子宮内環境が悪いと着床(受精卵、胚が子宮内膜と接着すること)がうまく行われません。 体外受精を何回か行って、形の良い胚を繰り返して移植しても妊娠に至らない場合、子宮内環境の異常が着床を妨げている可能性があります。 当院ではこのような方に対して子宮内環境の検査を行っております。基礎体温の高温期第5〜7日ごろに子宮内に細いチューブを挿入して子宮内を洗浄し、洗浄液内の炎症細胞の数、サイトカインという炎症により増えるたんぱく質の測定と内膜組織検査を行います。検査は外来で簡単に行うことができ、麻酔などの必要はありません。

※子宮内にあきらかなポリープなどの異常を認める場合には子宮鏡検査を同時に行うことがあります。

検査結果は2〜3週間かかります。この検査で子宮内環境の異常が認められた場合には薬物療法を行い、状態が改善した後に胚移植を行います。 検査費用は、現在当院で治療を受けていらっしゃる患者様:5,000円検査は予約制になりますので、外来受診の上担当医にご相談下さい。

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