Fertility Clinic Tokyo
当院の不妊治療

当院の不妊治療

不妊症の検査について

不妊治療を行うにあたり、まず一通りの検査を行い、原因を探ることが必要です。
ここでは当院の検査手順について説明致します。

可能であれば基礎体温表を付けて下さい

基礎体温表を付けることによって排卵が正しく行われているか、大まかな受胎日の推定、妊娠したかどうかなどが分かります。 体温計には水銀とデジタルの2種類があります。どちらを用いても良いのですが水銀計の方が大まかな分かえってきれいなパターンが描き出されます。 最近はエクセルで表を作って記入される方が多いのですが、できれば専用の表を用いた方がパターンがはっきりします。 ただし基礎体温を付けることによって逆にストレスを感じるようであれば付けなくても結構です。

不妊症の一般検査および施行する時期について月経周期に沿って説明します。

月経周期 検 査
月経中 血中ホルモン測定
低温期(排卵前) 子宮卵管造影検査
低−高温期(排卵期) 超音波検査・頸管粘液検査・血中エストロゲン測定・フーナーテスト・ミラークルツロックテスト
高温期(排卵後) 超音波検査・黄体ホルモン検査・(子宮内膜検査)
月経の時期に関係なく行う検査 クラミジア抗体・抗精子抗体検査・CA125,精液検査
つまり何も問題がなければ20代であれば半年くらいで、30代でも1年で妊娠するのがほとんどです。ですから普通に夫婦生活を営んで1年して妊娠しなければ病院を受診した方がよいでしょう。(ただし日本では慣例的に結婚後2年して妊娠しない場合を不妊症としています)また、ここで重要なのは妻の年齢が上がると妊娠する確率が劇的に低下することです。つまり年齢の問題は不妊にかかわる非常に大きな因子だということです。また、月経不順や月経時の痛みがある場合、以前に婦人科の手術(子宮筋腫や卵巣嚢腫など)を受けたことがある場合は早めに相談されても良いかもしれません。

① 月経中

血中ホルモン測定

脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)およびプロラクチン(PRL)とエストロゲン(E2)を測定します。 このホルモンを測定することにより卵巣の機能を調べます。 卵巣の機能が低下している場合にはFSHは高値を示します。 月経が不順な場合にはLH-RHテストという負荷試験(注射後30分、60分後に採血する検査)を行います。

② 排卵前におこなう検査

子宮卵管造影検査

子宮卵管造影は卵管の通過性を見るために必要なレントゲン検査で、不妊検査を受けられるほとんどすべての人が受ける検査です。子宮内に造影剤を注入して子宮内腔および卵管を描出します。子宮卵管造影について〝痛みが強くて辛い〝という話をよく聞きますが、当院では柔らかいゴム製カテーテルを留置する方法を用いますので強い痛みはありません(健康保険が適用されますが、カテーテル代として別途3千円がかかります)。検査までは避妊をして下さい。

③ 排卵期におこなう検査

超音波検査、頸管粘液検査、血中エストロゲン測定、フーナー(ヒューナー)テスト、ミラークルツロックテスト

排卵が近づくにつれて子宮内膜は肥厚し、卵子を包む卵胞は卵巣内で急速に大きさを増します。これらの変化を超音波で確認するとともに血中エストロゲンを測定することにより卵子の成熟の度合いを推定します。排卵が近くなると子宮頸部(子宮の出口部分)から頸管粘液が分泌されます。 頸管粘液が分泌されることにより精子は子宮内に侵入する事ができます。この時期に精子が頸管粘液中で運動性を保てるかを調べる検査として、フーナー(ヒューナー)テストあるいはミラークルツロックテストを行います。前者は排卵の時期に性交渉をし、翌日に来院、精子が頸管粘液中で活発に動いているかを調べる検査です。後者は精子、頸管粘液を別個に採取し、スライドガラス上で精子の侵入を観察します。

④ 黄体期(高温期)に行う検査

超音波検査、黄体ホルモン検査

排卵して空になった卵胞は黄体を形成して黄体ホルモンを分泌し子宮内膜を厚くして胚(受精卵)の着床(子宮内への接着)を助けます。この時期には血中黄体ホルモンを測定するとともに超音波で子宮内膜の厚さを調べます。子宮内膜が薄い、凹凸がある、あるいは厚すぎる場合には子宮内膜組織を少量採取して顕微鏡下にその状態を詳しく調べます(子宮内膜組織検査)。

⑤ 月経の時期に関係なく行う検査

クラミジア検査

クラミジアは卵管周囲癒着や卵管障害を引き起こし不妊症の原因となる感染症です。 クラミジアの検査は子宮頸管部を綿棒で擦って抗体を検査する方法と血液中の抗体を検出する方法がありますが、 卵管に感染を起こしている場合は子宮頸部から抗体が検出されない場合があるので検査は抗体測定が主となります。 クラミジア抗体にはIgG、IgAの2種類がありますが当院ではスクリーニングとしてIgG抗体を測定します。これは自費診療になります。 陽性の場合にはIgA抗体および子宮膣部の抗原検査をおこないます。

抗精子抗体検査

精子は女性にとって異物なので体内に精子が侵入したことにより精子に対して免疫反応を起こして抗体を産生する事があります。 これを抗精子抗体と呼びます。抗精子抗体が強い場合、精子は頸管粘液に触れた途端に動かなくなってしまいます。 この検査は健康保険が適用されません(自費8千円)。

抗精子抗体検査

ご主人の精液を採取し、精子濃度、運動率、奇形率などを調べます。精液所見には変動がありますので2-3回検査を受けた方が正確な所見が判ります。精液検査については別紙で詳しく説明します。3人の培養士が必要です。

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